コンプレッサー
工場のコンプレッサーは、圧縮空気を供給する重要設備です。一方で、エアー漏れ、過剰な圧力設定、無負荷運転、複数台の非効率運転により、電力を無駄に使っている場合も少なくありません。本記事は、コンプレッサー省エネの進め方と、診断・施工業者の選び方を整理するページです。
まず見るべき無駄
コンプレッサーの省エネでは、いきなり本体更新を考えるのではなく、エアー漏れ、圧力設定、無負荷運転、台数制御、配管ルートを確認します。小さな無駄が重なると、年間の電力使用量に影響しかねません。
| 見るべき無駄 | 起こりやすい状態 | 改善の方向性 |
|---|---|---|
| エアー漏れ | 配管・継手・ホースから漏れる | 漏れ点検、補修 |
| 圧力設定 | 必要以上に高い圧力で運転 | 使用側の必要圧を確認 |
| 無負荷運転 | 空気を使っていない時間も稼働 | 停止ルール、制御見直し |
| 台数制御 | 複数台が非効率に動く | 台数制御、インバータ機 |
| 配管ルート | 圧力損失が大きい | 配管径・ルート見直し |
| 旧型設備 | 効率が低い機種を継続使用 | 更新・容量見直し |
エアー漏れの確認
エアー漏れは、コンプレッサーの省エネで最初に確認したい項目です。四国電力の省エネ事例集では、エアー漏れ箇所の点検・改修により、供給空気量が改善され、コンプレッサーの省エネにつながるという案内が載っています。
圧力設定の確認
必要以上に高い圧力で運転すると、コンプレッサーの電力使用量が増えやすいでしょう。使用側の必要圧力を確認し、品質や設備動作に影響しない範囲で設定圧を見直す流れが基本となります。
複数台運転の制御
複数台のコンプレッサーを使う工場では、負荷に見合わない運転や無負荷運転が発生しやすくなります。台数制御やインバータ機を組み合わせると、必要量に合わせた運転へ近づけやすいでしょう。
配管ルートと旧型設備の確認
配管径やルートによって圧力損失が大きくなっている場合、必要以上に高い吐出圧力で運転している可能性があります。また、旧型設備を使い続けている場合は、漏れ補修や圧力見直し後の負荷を確認したうえで、容量や更新の検討が必要です。
省エネの進め方
コンプレッサー省エネは、診断、漏れ補修、圧力見直し、運転管理、台数制御、更新判断の順に進めるのが整理のポイント。最初から大きな設備投資をするのではなく、低コストで改善できる部分から確認していくのがおすすめです。
1. エアー漏れ診断
まずは配管、継手、ホース、バルブ、エアガンなどの漏れをチェック。超音波リークディテクタなどを使うと、稼働中でも漏れ箇所を見つけやすく、補修の優先順位もつけやすくなります。
2. 圧力と運転時間
必要圧力、運転時間、休日や休憩時間の稼働状況の確認も必要です。生産していない時間にも稼働している場合は、停止ルール、タイマー制御、系統ごとの供給停止を検討できます。
3. 台数制御と更新判断
漏れ補修や圧力見直しを行っても無駄が残る場合には、台数制御や高効率機への更新が候補に挙がってきます。既存設備の容量が過大でないかを確認すると、更新後の過剰設備を避けやすいでしょう。
費用対効果の見方
費用対効果を見るときは、電力削減額、診断費、補修費、制御機器費、更新費を分けて考えます。エアー漏れ補修のような低コスト対策と、本体更新のような投資対策を同じ基準で見ない姿勢が必要です。
低コスト対策の効果
エアー漏れ補修、圧力見直し、停止ルールの設定などは、比較的小さな費用で始めやすい対策といえます。短期で効果を確認しやすい改善候補です。
台数制御の判断材料
台数制御の導入は、負荷変動や複数台の運転状況を見て判断する必要があります。電流値、吐出圧力、稼働時間、無負荷時間などを計測し、制御による削減余地を確認するという流れです。
更新時の容量見直し
高効率機へ更新する場合は、単純に同じ容量へ入れ替えるだけでは充分な費用対効果を得られない可能性があります。必要空気量、将来の生産量、漏れ補修後の負荷を確認し、容量が過大なまま残らないようにしましょう。
相談前チェックリスト
業者に相談する前に、コンプレッサーの台数、容量、稼働時間、圧力設定、エアー使用設備、漏れ点検履歴を整理しておくと安心です。事前情報があると、診断範囲、施工内容、費用対効果を確認しやすくなります。
| 確認項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 台数・容量 | 何台あり、何kWか |
| 稼働時間 | 平日、休日、夜間の運転状況 |
| 圧力設定 | 吐出圧力、使用側の必要圧 |
| 使用設備 | エアー工具、ブロー、シリンダーなど |
| エアー漏れ | 点検履歴、補修履歴 |
| 配管 | 配管ルート、末端圧力、圧力損失 |
| 電力データ | 電流値、消費電力、負荷率 |
| 既存制御 | 台数制御、インバータ機の有無 |
| 工事制約 | 停止可能時間、施工範囲、安全条件 |
稼働時間と非生産時間
休日や夜間、休憩時間にコンプレッサーが動いているかの確認が必要です。生産していない時間の稼働が多い場合、停止ルールやタイマー制御で改善できる可能性があります。
圧力と使用設備
吐出圧力だけでなく、末端設備で必要な圧力も確認が必要。どの設備が高い圧力を必要としているかを整理すると、全体圧力を見直せるか判断しやすいでしょう。
診断範囲と施工範囲
業者によって、漏れ診断だけ、補修まで対応、制御盤改修まで対応など範囲が異なります。診断後に誰が施工し、効果検証まで行うかを確認してください。
業者選びの際に見るべきポイント
ここではコンプレッサー省エネに対応する業者を選ぶ際に見るべきポイントをまとめています。
診断方法と対応範囲
紹介企業ごとに、超音波リーク診断、流量計測、圧力測定、電力計測、配管診断のどこまで対応できるかを整理します。診断だけか、補修・施工まで対応できるかもチェックポイントです。
制御と更新の対応
エアー漏れ補修だけでなく、台数制御、インバータ機、高効率機、配管ルート見直しまで提案できる企業かを確認しましょう。既存設備を活かせるかも比較ポイントになります。
効果検証と保守支援
導入後に、削減電力量、運転時間、圧力変化、エアー漏れ改善状況を確認できるかが重要です。定期点検や再診断まで支援できる企業かを比較しましょう。
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